Tokyo Chemical Lab/東京ケミカルラボです。
車のボディをよく見ると、塗装面に黒や茶色の粒々があるのをご存じでしょうか?
それらはディテイリング業界で鉄粉と呼ばれるものです。
日常会話では一般的には使われない言葉ではあるのですが、もしご存じであればかなり通な方ではないかなと思います。
本日は鉄粉について記事をまとめていきたいと思います。
1・鉄粉/Iron Powder とは
鉄粉とは車のボディ表面に付着した黒い粒々たちのことです。
普通の汚れと違って、鉄粉はボディに突き刺さっているのでシャンプー洗車では簡単に落ちません。
まれに尖った小石が刺さっていることが無いこともないのですが、基本的には全て鉄粉です。
なぜ鉄粉が車のボディに刺さっているのかというと、
鉄粉は主に摩耗したブレーキローターから発生すると言われており、様々な自動車が行き交う昨今ですから、
道路には鉄粉が実はたくさん散りばめられています。
削られて母体から分離した鉄というのは当然鋭利ですから、
道路に散りばめられた鉄粉が車等のホイールで弾き飛ばされて車に突き刺さる、というのが定説となっております。
2・鉄粉/Iron Powder の与える塗装へのダメージ
鉄粉自体は非常に小さな物体なので、厳密にいえば傷はついてはいるのでしょうけど除去してしまえば、
肉眼で見えることはほぼ無いです。
しかしながら定期的に鉄粉は除去した方が賢明です。
何故なら鉄は錆びるからです。そしてサビは侵食します。
サビが侵食すると塗装もろとも茶色く変色してしまいます。
とはいえそこまで侵食スピードは早くは無いので頻繁に鉄粉除去する必要性はないのですが、
沖縄や海の近い地域だと、潮風により侵食が多少早くなるので注意が必要です。
サビの侵食をそのままにして何年も放置してしまうと、サビが塗装の下のプレートに侵食してしまい、塗装の内側から錆びていくという最悪の事態を招くこともあります。
半年に一回か、年に一回でも良いので、鉄粉除去をしておくとサビによる二次被害を防ぐことが可能です。
3・鉄粉/Iron Powder への対策/落とし方
シャンプー洗車では落ちないと記述しましたが、ではどうやって落とすのか、です。
ケミカル/クリーナーを使用すれば簡単に除去することが可能です。
鉄粉除去専用ケミカル(クリーナー)IRON REMOVERを使用することで、驚くほど簡単に除去できます
チオグリゴール酸アンモニウム配合でありながら限りなく中性に近づけた鉄粉除去専用ケミカル(クリーナー)IRON REMOVER。
錆を還元させ、ボディ表面から鉄粉を浮かせる働きがあり、ウエスで噴き上げるだけで鉄粉とその錆を綺麗に落とします。
しかし、鉄粉除去に絶大な効果を発揮するIRON REMOVERですが、取り扱いには注意が必要です。
4・Iron Remover を使う時の注意点
注意点は3つです。
1・ボディ(塗装面)以外には使用しないでください。
まれに、パーツの状態によっては軽度の変色、染み等が発生する場合があります。
すぐに流してあげれば問題ないのですが、万が一ということもあるので、
使用するのはホイールかボディ(塗装面)のみにしてください。
2・コーティング施工車は要注意が必要です。
使用しているコーティング剤の性質によっては、
コーティング被膜を分解する可能性があります。
簡易的なコーティングであれば鉄粉除去をしたら良いと思いますが、コーティング施工店等で多額の料金を使用している場合、
剥がれてしまう可能性を考慮し、まずは目立たない部位等で安全を確認してから使用してください。
3・使用した後はシャンプーで洗車してください。
IRON REMOVERは還元した鉄粉を拭き取る際に傷がつきにくいよう多少とろみを付与してあります。
しかし、水で流すだけでは完全に流すのに時間がかかるため、シャンプー洗車でIRON REMOVERを綺麗に洗いながしてください。
シミの原因となる可能性があります。
5・まとめ
ケミカルを上手く使えば大抵の汚れは綺麗にすることが可能です。しかし、
どこのメーカーのどんなケミカル/クリーナーでも家用だろうと車用だろうと使い方を間違えると、変色したり良くない影響を与えることがまれにあります。
安心安全の洗浄剤は注意点も少ない分、たいして汚れは落ちないでしょう。
逆に、めちゃくちゃ汚れが落ちる (例えばハイター) 洗浄剤は、強力な反面それらが引き起こすかもしれないリスクを考えながら使用しなくてはなりません。
Tokyo Chemical Lab/東京ケミカルラボでは楽しいケミカルライフを送っていただくためにも、ケミカルの魅力と、注意点、しっかりと皆々様にお伝えしていければな、と思う次第であります。