ブレーキダストとは? - ホイールの洗浄の仕方 –

Tokyo Chemical Lab/東京ケミカルラボです。

筆者は若い頃ホイールの汚れは道路の砂や汚れが付着したものだと思っていました。

皆様はどうでしょうか?

 

 

 

 

 

目次
 
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1・ブレーキダストとは
 
2・ブレーキダストは車種によって付着の仕方が違う
 
3・ブレーキダストのホイールへの影響は?
 
4・ブレーキダストを落とす方法
 
5・まとめ
 
 
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1・ブレーキダストとは
 
 
 
 
 
 
簡単に説明すると、ディスクブレーキを使用することによってホイールに付着する汚れのことです。
 
ブレーキを使用することにより、ブレーキパッド(ホイールの回転を止めるためのもの)とブレーキローター(ブレーキパッドがホイールの回転を止めやすくするためのもの)が摩耗(削れる)し、
 
その摩耗によってできたカス(汚れのこと)を「ブレーキダスト」と呼びます。
 
ブレーキダストがホイールにこびりつくと、刺さっている場合が多いのでなかなか洗車では落ちません。
 
どんなに高価で頑丈でカッコいいホイールを装着しようとも、
 
ブレーキダストでまっ茶色では目も当てられません。
 
ブレーキダストは何故ホイールに付着するのでしょうか?
 
付着させない方法はあるのでしょうか?
 
 
 
 
 
 
2・ブレーキダストは車種によって付着の仕方が違う
 
 
 
 
 
 
国産の日本車と海外の輸入車ではブレーキダストの付着の仕方に違いがあります。
 

日本の自動車会社は、基本的にブレーキダストが出ないブレーキパッドを製作しようとするので、ブレーキダストはそこまでこびりつかないかと思います。

しかし、欧州車などダストの出る量が多いクルマの場合はすぐにホイールが汚れます。

一般的な原理としてブレーキパッドやブレーキローターは、ブレーキをよく効くようにすればするほどブレーキダストが多くなり、

ブレーキの効きを抑えることによってブレーキダストを抑えようとしているのが日本の車です。

何故なら日本の道路は海外に比べるとそんなに広くなく、距離も短い上にクネクネしているため、制限速度も高速で100km前後です。

海外は広い道路が多く、制限速度は120~130kmのところが多いようです。

そのため国産車は輸入車ほどのブレーキ性能が必要無いのです。

 

ブレーキの原理は摩擦です。

摩擦抵抗を利用してホイールの回転を抑制します。

 

簡単にいうと、

 

日本車は比較的、ブレーキパッドの摩擦抵抗が少ないからブレーキダストが少なく滑らかに車は止まります。

輸入車は比較的、ブレーキパッドの摩擦抵抗が多いため、ブレーキダストが多くキュッと停車します。

 

鉄粉除去剤を使えば頑固なホイールの汚れもスッキリします。

 

 

 

 

3・ブレーキダストのホイールへの影響は?

 

 

 

ブレーキダストは放置するとサビます。

鋳鉄製の物が自動車では主に使用されているためです。

ディスクブレーキが自動車のブレーキシステムで主流であり、鋳鉄製のブレーキローターが使用されているためこれは避けようがありません。

で、ホイールの塗装に刺さったブレーキダスト(以下鉄粉とする)が錆、塗装に侵食していくと、

鉄粉が除去できたとしても鉄粉が刺さっていた部分が錆の侵食により塗装が剥げてしまうので、

プツプツと跡が残ってしまいます。

 

地面を転がる物なのでしょうがない気もしますが、、、、、。

 

 

ブレーキダストがつかない車はほぼ無いですが、

それでも少しでもブレーキダストの付着を抑えたり、

ホイールに付着したブレーキダストを綺麗に除去したいというオーナー様はかなり多いです。

ホイールは安いものでも無いのでなるべく綺麗な状態を維持したい気持ちは凄く理解できます。

 

 

 

 

4・ブレーキダストを落とす方法

 

 

 

長期放置すると錆びて塗装が剥がれてしまうブレーキダストですが、

もちろん洗車でもある程度落ちます。

 

洗車で落ちずに残った粒々の精鋭を鉄粉と言います。

鉄粉除去の方法として、まず思いつくのはネンダー処理です。

施工店等でしばしば耳にする単語なのですが、造語です。

つまり、爪とかでカリカリやると取れるけど、それもアレだから粘土でゴシゴシしてればそのうち取れるだろう!というのがネンダー  (粘土=NENDO=NENDER)  処理です。

車を磨くコーティング屋さんとかならともかく一般所有者向けの技法ではありません。

傷は普通にめちゃくちゃ入ります。 

磨けば取れる程度の傷ではありますのでそれが悪いわけでは決してありません。

 

それでは一般者用車では一体どうしたら良いのでしょうか。

 

チオグリゴール酸アンモニウムです。

 

チオグリゴール酸アンモニウムを含むクリーナーを主に鉄粉除去剤と呼びます。

チオグリゴール酸アンモニウムには、酸化した鉄(つまり錆びた鉄等)を還元する働き(元に戻そうとする働き)があり、

鉄粉の錆を還元するため、

鉄粉自体が浮いて簡単に取れるようになります。

なお、チオグリゴール酸アンモニウムは共通して、

サビに対して紫色に反応する性質を持っており、一眼でわかります。

 

悍ましい色に変わっていくホイール。でもこれはいい傾向です。

 

 

 

凄く綺麗に落ちます!

 

チオグリゴール酸アンモニウムを含む鉄粉除去剤を用いれば頑固なアルミホイールの汚れを落とすことは可能です。

プロショップではネンダー処理と鉄粉除去剤を上手く駆使してアルミホイールのクリーニングを行なっていることがほとんどです。

 

 

 

5・まとめ

 

 

 

洗車ではなかなか落とすことができない汚れも、

正しい知識と汚れの性質にマッチしたクリーナー(業界ではケミカルと呼ぶことが多いです。)を上手く使い分けることで、綺麗に除去することは可能です。

しかしながら、施工しているWAXだったりコーティング剤であったりとかが、使用したクリーナー/ケミカルの相性により、

コーティング剤等の有機溶剤が反応し、変色、もしくはコーティングやWAXを除去してしまう場合が稀にあります。

クリーナー/ケミカルを使用する際は成分をしっかり確認し、まずは少量目立たないところに使用し、問題がないか安全を確認してから使用するようにしたほうが無難でしょう。

コーティング施工店に車を出しているオーナー様でご自分でクリーナー/ケミカルを使用する場合は、

施工店側のコーティング等に使用しても大丈夫か確認するようにしてください。

車用のクリーナー/ケミカルは最初はかなり神経を使うし心配事もあるとは思いますが、

使いこなしていくととても便利で、コーティングをしなくても非常に綺麗な状態を長期的に保つことができます。

是非是非一度、弊社商品であってもなくても、各種ケミカルをお試ししていただければ至極光栄でございます。

 

 

 

 

 

 

ブレーキダストクリーニング推奨クリーナー

IRON REMOVER/アイロンリムーバー - チオグリゴール酸アンモニウム配合/鉄粉除去剤 –